石川裕人百本勝負 劇作風雲録

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第十四回 とんだバブル。

 1997年に宮城県芸術選奨を受賞。54本目「カプカプ」PlayKenji♯2 宮澤賢治の「やまなし」を底本に生と死をめぐる幻想的な戯曲。舞台の半分がプールという仕掛けにお客さんが大喜びだった。


    


 「カプカプ」のカニの親子。シャワー状の雨が降る仕掛けに観客で来ていた外国人女性が「Fantastick!!」と歓声を上げていた。(撮影者不明)


 55本目「明日また遊ぼう」はAZ9ジュニア・アクターズの2本目。猫を主人公にした友情の物語。


     


 原画イラストは現代美術家として高名だった故宮城輝夫先生。宮城さんは”OCT/PASS"の芝居もよく観てくれて、いつも丁寧な感想文を送ってくださった。


 56本目「アポリアの犬」ーいじめの時代のわたしたちへーは犬と呼ばれる近未来の中学生たちを描いた戯曲。2001年を想定したが、ここで描かれた社会状況はまったく変わっていないと言うことに驚きと怒りさえ覚える。上演は’98年。


    

 

 「アポリアの犬」ラストシーン。犬と呼ばれた中学生たちが遠吠えをする。(撮影者不明)


 この年多賀城市の依頼で「ドリームパワーTAGAJYO」という構成台本・演出をしている。そしてこの年、高齢者俳優養成企画AgingAttack!!を始動させた。


 1998年も自治体依頼の構成台本から始まる。名取市文化会館落成記念事業 文化の森スペシャルコンサート’98「翼」ー古墳からのメッセージー。コンサートと芝居を構成した台本で音楽は榊原光裕氏。作詞した曲を全国合唱コンクールに出品して紅白を狙おうなどと市の担当者が息巻いていて、仙台空港でも流れたがメロディだけ、とんだバブルだった。

 57本目「むかし、海のそばで」は’97年に始動させたAgingAttack!!第1回公演のための戯曲。この企画自体全国から注目を浴びた。結構大変な作業だったがその分達成感も大きかった。


    

 当時の”OCT/PASS"STUDIOの近所、左奥に見えるのが河原町のツインマンション。デザイナーは大宮司勇氏。


 58本目「FOOL TRAIN」は大阪の役者・喪歌魔多利氏の劇団アルルカン・ロマンスへの書き下ろし。硬派アホ芝居だった。


        


 なすびが線路を走ってるシュールでアホなデザイン。デザイナーは未知座小劇場でもおなじみの世乃不思議さん。


 真夏8月に大阪にこの芝居を観に行った時に喫茶店で校正したのが、59本目「SI★MI」〜小さき生き物たちの伝説〜はAZ9ジュニア・アクターズ3本目。この戯曲がAZ9への書き下ろし作の中では一番好き。紙魚を主人公にした大作ロマンだった。


          


 60本目「周辺事態の卍固め」は“OCT/PASS”劇団員だった南城和彦プロデュースによるプロレス芝居。上演は’99年。大のプロレス好き南城君のたっての希望により書いたこの戯曲は猪木とG馬場が夢の対決をするというコメディだったが、当時の世界情勢と日本の国防状況をメタファーにして熱狂的プロレスファン感涙の芝居となった。<肉体使い国家照射>というのは新聞評。これは再演したい芝居NO1かもしれない。この期間に劇作家大会’99北海道大会があって札幌と仙台をとんぼ帰りした。


      


 全くバカなチラシである。デザインは現在”OCT/PASS"の情宣をしていただいている小関歩さん。右の覆面が彼である。


 ところでこの’98年に新人がなんと8人も入ってきた。現在残っているのは篠谷薫子と美峰子だけ。 

 *”OCT/PASS"の各上演チラシはHP作品紹介コンテンツをご覧ください。
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